立ち上がったばかりのリトルズでは、まだ自社で刊行した本のご紹介ができません。
今日は、私がこれまでにお手伝いした書籍のことをご紹介したいと思います。
『ママたちを支援する。ママたちが支援する。―「ふらっとスペース金剛」を立ち上げた女性たち―』
(NPO法人ふらっとスペース金剛・編、せせらぎ出版、2018年4月)
編集・組版・装丁をお手伝いさせていただきました。
大阪府富田林市にある、子育て支援のNPO法人「ふらっとスペース金剛」さんが、設立15周年を記念して、
これまでの歩みと、立ち上げに関わった女性たちの思いをまとめられた1冊です。
子育てにつまずいたお母さんたちが集まった小さな居場所が、地域の子育て支援の拠点へと発展していった経緯と、
その取り組みを成功させた具体的な工夫が紹介されています。
「いい嫁、いい母でいようとがんばりすぎて 睡眠不足でノイローゼになりそうな日々でした」
「子どもを両脇に抱えて、マンションのベランダから飛び降りようとした」
原稿を読ませていただいた時、自分の子育てを重ね合わせ、何度も胸が詰まりました。
本作りでは、はじめての打合わせの際に、代表の方や広報担当の方より
「これまで関係したみなさんのリアルな思い、姿を残しておきたい」
「わたしもあなたと同じようにしんどかった、でも大丈夫だよ、というメッセージを今しんどいママたちに届けたい」
というお話をお聞きしましたので、文章は、なるべく生の声がそのまま届けられるように、最低限の整えをし、
若いお母さんたちにも気軽に手にとってもらえるように、全体を通してイラストを添えることにしました。
また、関係者以外の方にもわかりやすいよう、設立から現在までの15年の経緯を紹介する1章を加えていただきました。
そして、これから同じような組織運営をしたいと思っている方たちや、
女性のエンパワーメント(本来持っている能力を湧き出させること)に興味をもっている人たちの参考になるようにと、
活動成功のためのポイントは一問一答の形でわかりやすく掲載しています。
これは「ふらっと」さんのすてきなアイデアです。
(↑カットは井倉里枝さん。エピソードごとにかわいいイラストを描いてくださいました。)
「是も非もなく自分自身を受け止めるためには、共感しあえる仲間が必要でした。
自らの至らなさや弱さを認め、そんな自分が誰かに受容されたとき、人は強く優しくなれるのだと知りました。」
という初代代表 岡本聡子さんの「あとがき」の言葉が、私はとても好きです。
それぞれの違いを受け入れて認め合う暖かさと、みんなで新しい道を切りひらきながら進んでいく頼もしさが、
読む人を勇気づけることと思います。
この本はせせらぎ出版さんやふらっとスペース金剛さんのホームページ、一般の書店でも購入できます。
これからも、本作りを通していろんな出会いがあることを楽しみにしています。
猛暑が続きますね。
みなさんどうぞお体お大事に。(O)
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